2020年1月23日 神奈川新聞より
公立学校の教職員の長時間労働が全国で課題となる中、横浜市が教職員の働き方改革を進めるため、関連費として47億6300万円を2020年度当初予算案に計上することが分かった。前年度から約11億円増額。
2020年1月23日「教員働き方改革に47億円 全校に事務補助員、専任も増員 」神奈川新聞より
大変喜ばしいニュースです。日本は教育に対する人も予算も全く不足しているので、他の自治体も続いてほしいものです。しかし・・・
いじめや不登校などの対応にあたる専任教諭を増員するほか、職員室での事務作業を補助する人材を市立小中学校全校に配置。
2020年1月23日「教員働き方改革に47億円 全校に事務補助員、専任も増員 」神奈川新聞より
とありますが、いったいどこに人がいるのでしょう。
専任教諭は全校児童生徒を把握し、関わる必要がある、学校の中では「教務主任」「研究主任」と並ぶ、要となる役職です。担任を持たず、「みんなの先生」としてフリーな立場で子どもに接します。専任ができる力のある先生は多くはなく、育成にも時間がかかります。研修も対外的な仕事も多いです。
しかも、年度途中で病気療養になってしまった先生の代替として、専任が担任になり、専任不在になる学校がとても増えているのです。
だからこその今回の動員措置なのですが、増員するといっても、採用試験の倍率は下がっている、臨時任用職員、非常勤講師もなり手がいない中、どこから専任教諭の増員をするのでしょう。
専任教諭の増員をするには
・新卒採用者の質を担保しながら採用者を増やす
・専任が増員した穴を埋めるため、臨時任用職員・非常勤講師の採用を増やす
必要があります。
現状では、どちらも希望者がいないのです。
なり手を増やすには「魅力を発信」するだけではなく、給与や福利厚生等の待遇面を改善する、フリーランスとしての自由な働き方を推奨する等の施策が必要不可欠です。
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