「令和でもトイレは昭和」学校のトイレ洋式化率に大きな差があるのはなぜ?




以前は新一年生の保護者相手の入学説明会で「学校のトイレは和式が多いので、家で練習しておいてください」とお願いしたものですが、最近はほとんど洋式トイレになったので、そのようなことは言わなくなってきました。

と思っていたのですが、これは筆者の勤務していた自治体の話のようです。
朝日新聞の記事によると、全国の小中学校の洋式率は57 %。これは「一つの学校のトイレの半数が洋式、半数が和式」というわけではなく、自治体によって大きな格差があるということです。

文科省によると、児童生徒が日常的に使用する便器は約136万個で、このうち洋式は約77万個だった。2016年の前回調査より13・7ポイント高くなった。

都道府県別にみると、洋式化率が最も高かったのは富山(79.3%)。東京(71・1%)、神奈川(70・5%)、沖縄(68・4%)、茨城(66・6%)と続いた。
最も低かったのは島根(35・3%)で、次いで山口(37・1%)、高知(39.5%)だった。
自治体によって差があるのは、財政状況や予算配分などが影響しているとみられる。

2020年9月30日朝日新聞デジタル「「令和でもトイレは昭和」 小中学校で洋式化率57%」

どの自治体も今後洋式を増やす方針です。都道府県の教育委員会にトイレの設置方針を尋ねたところ、87・7%の自治体が和式より洋式を多くすると回答しています。

一方で、校内のトイレを9割以上、洋式にすると答えた自治体は53・4%にとどまっています。13・3%が「各階に一つ程度和式を設置する」とし、「各トイレに一つ程度」も21%もありました。なぜでしょう。

 文科省としては、用を足しても飛び散りにくく、雑菌が繁殖するのを抑えられるとされる洋式を推奨している。それでも和式に一定の需要がある背景には、「駅などにはいまだに和式が多く、教育上必要」という学校の要望や、「他人が使った便器に触れさせたくない」との保護者の声があるとみている。

2020年9月30日朝日新聞デジタル「「令和でもトイレは昭和」 小中学校で洋式化率57%」

筆者の経験では、和式トイレの時は

低学年は
・反対向きに座ってしまう
・便が便器の中に収まらずはみ出してしまう。
高学年は
・トイレに行きたがらず我慢してしまう。

という問題がありました。

洋式化してからはこれらの問題が減り、トイレが子どもにとって使いやすいものになったという思いがあります。
「教育上必要」という意見は、「教育上」という言葉に名を借りた、単なる前例踏襲主義、思考停止なのではないでしょうか。

例えば以前は理科の実験で加熱するときには「アルコールランプ」を使っていましたが、今では「ガスコンロ」を使います。火のつけやすさ、火力の調整のしやすさ、安全性の問題等の理由です。
しかし、「今の子はマッチも使えない、教育上の理由からマッチ使い方を知ることが必要」という根強い意見もありました。
通知表の電算化が遅れたのも「手書きの方が心がこもっている」という考えが根強かったからです。

少し脱線しましたが、世の中の変化に抗うことを「教育上必要」とする傾向があります。前例を疑い、子どもにとって何が大切で 合理的なのかを考えることが大切でしょう。

参考:2020年9月30日朝日新聞デジタル「「令和でもトイレは昭和」 小中学校で洋式化率57%」




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