学校の「評価」は誤解されている




一般的に使う「評価」と、学校で使う「評価」はとらえ方が違うようです。



このコラムを書こうと思ったきっかけは、植松努さんの「教育の『評価』はナチスのやったことに近い」というブログに出会ったからです。

とても共感できる内容でした。

すべての人には、素晴らしい可能性があります。
という言葉は、よく耳にするでしょう。
学校でも、いつも先生から言われているでしょう。
半信半疑で聞いている人もいるでしょう。
自分にはかんけーねー、と思ってる人もいるでしょう。
でも、本当に、すべての人には素晴らしい可能性があるのです。

教育の『評価』はナチスのやったことに近い より

しかし、わたしたち教育関係者が思っている「評価」と植松さんが(多分世の中の殆どの人が)思っている「評価」が違うことに気づいたのです。

だから、本当は、だれも人間を評価してはならないのだと思います。
優劣などつけてはならないのです。くらべてはいけないのです。
そんなことをするから、価値と可能性を失う人が育つのです。

教育の『評価』はナチスのやったことに近い より

全ての人には、素晴らしい可能性があります。
でも、「評価」すると、その可能性が消えてしまいます。もったいないです。その「評価」は、自分で自分にしてしまうこともあります。
「人からどう思われるのか」「人からどう見られるのか」
それも、可能性を奪ってしまう、悲しい評価です。

この根源を絶つためには、まずは、評価しない教育が必要でしょう。

教育の『評価』はナチスのやったことに近い より

まずは、保護者の皆さんが、愛する我が子のことを、学校がつける点数などで評価しないことが一番大事です。
愛する我が子に求めるべきは、「この子と一緒に仕事したいなあ」で十分です。ぜひ、そういうお子さんを育てられるように、がんばって「たよって、まかせて、感謝して」あげてください。

教育の『評価』はナチスのやったことに近い より

これらの考えにも共感します。しかし・・・

人間を点数化したり、序列をつけたりすることを、植松さんは「評価」と呼んでいるようです。
しかし、教育用語での評価は、そのような意味ではなく、

「子ども一人一人のよさや可能性をみとり、それぞれに適した教育をする方法を考えること」
が、「評価」なのです。
そしてこの評価を実践することが「支援」です。

例えば、鉄棒の「逆上がり」の学習の場面を想像してください。
「評価をしない」のは「何もしない」ことになります。
もし、逆上がりのできない子がいたら、その原因を見出す必要があります。

  • 足の蹴りが弱い
  • 顎が上がっていて身体が反っている
  • 鉄棒からお腹が離れている
  • 鉄棒を強く握りすぎ、回れていない
  • 手首の返しができていない


など、一人一人違います。

そして、その原因にあったアドバイスや指導方法を考える必要があります。

  • 今の状況を伝え「今ここまでできているから、ここを意識してやってごらん」とアドバイスする
  • どのようにしたらできるようになるか考える
  • 動画に撮って見せる
  • できている子とバディを組んで教え合う
  • 補助器具を使う


などです。

目標をもち、共有し、協働して達成するのが教育です。
そのためには、一人ひとりの良さや可能性を見出し、目標に達成するためにどうしたらよいのか、共に考える必要がありまする

その一連のプロセスのことを、教育の世界では「評価と支援」というのです。

点数化、序列化することが「評価」ではないのです。

「だったら、通知表に書かれているABCや12345は何なの?」と思うかもしれません。
それは「評定」といいます。
企業も勤務評定して、それが給料に反映されますよね。それと同じ言葉の使い方です。



教育における「評価」は、優劣をつけたり、比べたりすることではないのです。
それとは逆で、可能性を伸ばす方法を考えることなのです。

しかし、教育用語の「評価」と、一般的に思われている「評価」には、ギャップがあります。
学校や教育関係者が「評価」という言葉を使うときは、このような意味で使っているのだと、多くの方に理解していただきたいです。

残念なことに教育関係者でも、間違って理解している人、理解していても実践できていない人も一定数います。
もし、評価したことを「支援」に活用せず、「序列」をつけることに利用している教育関係者がいたら、「それは違います」と指摘していただければと思います。

参考:植松努ブログ「教育の『評価』はナチスのやったことに近いと思う」




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