PISAが問う「これからの学力」をブログ記事から考える




日本の教育の現状はどうなっているのか

多くの方に「日本の教育は詰め込み教育」と誤解しているのですが、初等教育についてはその認識は間違っています。諸外国に比べても、「対話的な学び」「協働的な学び」をしている傾向があるのです。

Schleicher氏は、日本の取り組みを高く評価しています。

PISAテストの方向転換に沿って教育改革を成功させた国を尋ねられると日本を挙げ、「日本は近年、教育内容の30%を削減し、その時間をディープラーニングやクリエイティビティの醸成に振り替えました。近年はイギリスの方が余程、暗記重視型に見えます」と。

2020年1月30日 AMP 『PISAに変化を強いる「これからの教育が目指すべきもの」とは? 世界経済フォーラム「今、教育評価に起きている変化」』より

2003年のPISA調査の結果日本の学力が低下した「PISAショック」を受け、ゆとり教育が批判され、学習内容や授業時数が再び増えました。そして次の2006年調査で学力が上がったことから、「ゆとりを止めた成果が出た」と思われたものです。
しかし、2006年にPISA調査を受けた子どもたちは、小学生のときに「ゆとり教育」を受けた子どもたちです。教育の成果は短期間では出ません。ゆとり教育を受けたから学力が上がったと見るべきなのです。

「人間力」をテストで調査することには限界があります。しかし、PISAがそのことを調査しようと試みていることは評価できることです。
日本もテストの点数、国際的な順位に一喜一憂するのではなく、

  • 「人間力」に基づく学力はどのようなものか
  • 「人間力」を教育で身につけるためにはどのようにしたらよいか
  • 人間力と家庭教育、社会教育の関係はどのようであるべきか
  • 「人間力」に基づく学力を身につけるために、格差や差別をどのように解消すべきなのか

ということについて、官民一体となって考える資料とすべきなのです。

『PISAに変化を強いる「これからの教育が目指すべきもの」とは? 世界経済フォーラム「今、教育評価に起きている変化」』2020年1月30日 AMPブログはこちら




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