教師の犯罪は本当に多いのか?




「コストコで教師が万引き」というこの記事のような、教員の不祥事がしばしばマスコミを賑わしています。このようなニュースに接していると「教員は犯罪に走る割合が多い」「日本の教育はいったいどうなっているんだ」「教員は社会の不適合者」という印象をもってしまいますし、そのようなネット上の意見も多く見られます。

事実はどうなのでしょう。これは印象で語るのではなく、事実、統計を基に考える必要があります。

「平成29年罪種別犯行時の職業別検挙人員(警察庁)」などをもとに、職業別犯罪率ワーストランキングをまとめたサイトを見つけたので、ここの統計から、果たして教員の犯罪は多いのか、少ないのか、考えてみたいと思います。

ここの統計を見ると、教員の犯罪率はきわめて低いことが分かります。

(その職業に従事する人口10万人あたりのうち、検挙された人数)ワースト1位は土建業の545人、2位は無職(非求職者)の448人、3位は飲食業の361人という結果になりました。

一方、犯罪率の低い職業は主婦(主夫)(32人教員(40人)、事務員(42人)となります。

世界を見える化するサイト ミエルカ 職業別犯罪率ワーストランキング

犯罪別の統計を見ても、凶悪犯、粗暴犯、窃盗犯、知能犯、その他刑法犯など、ほとんどの種別で教員の犯罪率はきわめて低いのです。

統計から分かることは「教員で犯罪を犯す人はきわめて少ない」ということです。

それなのになぜ、「教師の犯罪は多い」という印象を持たれてしまうのでしょう。それには、次のような理由があると思われます。

  • 公立学校の教員は公務員なので、不祥事がある度に記者発表を行うことになる。しかし、民間企業や私立学校は同じようなことがあっても、自ら発表したりしない。
  • 「教員は聖職者」というイメージが強いので、同じ犯罪を犯したとしても教員は目立ってしまう。

しかし、一つだけ教員の犯罪率が高いものがあります。それは、「風俗犯」です。「風俗犯」とは「賭博」「わいせつ」のことです。
「風俗犯」だけは、全職業の平均より高く、しかもその内容は「わいせつなのです。

一方、下位常連だった教員がここへきて大きく順位を上げてしまいました。「賭博」はゼロにもかかわらず「わいせつ」が多いため全職業(平均)よりもランクが上となってしまう事態に。なんという不名誉! なお、教員はわいせつのなかでも「公然わいせつ」よりも「強制わいせつ」の比率が目立って高いという特徴もあります。

世界を見える化するサイト ミエルカ 職業別犯罪率ワーストランキング

参考までに、凶悪犯の「強制性交等」と風俗犯の「わいせつ」を合算し、性犯罪関連としてランキングにしました。

やはりほかの犯罪では検挙人数の少ない教員ですが、性犯罪に関しては飛び抜けて多くなっています
一方、ほかの犯罪ではおおむね上位にランクインしている無職がランキングを大きく下げています。
そのため全体としては高犯罪率の無職と低犯罪率の教員が、性犯罪にかぎってはほぼ同じ犯罪率となっています。

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まとめると

  • 教員の犯罪率はきわめて低い
  • 性犯罪についてのみ、全体の平均よりやや高い

ということになります。




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